ある日のこと、仕事から帰るとうちの人がばあちゃんに晩ごはんを食べさせていた。
その日のばあちゃんは調子がいいのか、話も通じて楽しげだった。
そこへ僕が入ると、一瞬怪訝そうな顔はしたものの、それ以上気にせず食事を続けていた。
「ただいま」に対しては、ちゃんと「おかえり」と答えてくれた。
食事が終わった頃うちの人が、「私、誰だかわかる?」と聞く。
脳に刺激を与える意味もあり。
ちゃんと誰なのか、正しく答えられる。
「じゃ、僕は?」と尋ねると、
少し間をあけて、
「おかしいな、浮気して離婚して出て行ったはずだから、家にはいないはずなんやけどなぁ〜」と…。
うちの人の眉が一瞬動く。
そして焦る僕。
よけいなことだけしっかり覚えてるし。
だけど、これも妄想なんだから、妄想、そう妄想なんだと、自分にそう思い込ませてる自分が居た。
何だかバツが悪くて、そのまま部屋を出て行った。
それから先のことは…、ここでは書けないから…。